2021.08.26

9月号:まず、立ち位置を変える

2学期のはじめにあたり、“変化から進化へという話をします。
これは、「2021年度進路の手引き」の巻頭言にしたものです。
この話をみなさんにするのは、この“変化”の意味を理解することで、これからの大きく変化する社会を生き抜く力にもつながると考えているからです。
また、みなさんの「本気の自分」というものが見たいという思いもあります。やってみて、思うようにならないときからが「本気の自分」なのです。そのような理由から、“変化から進化”という話は、まず“変化”することが第一であり、そこからどうしていくかが“進化”になることから、「本気の自分」につながると思います。
さて、ますます大きく変化する社会の波にのまれないためには、柔軟に対応できる力や修正する力が必要です。先の社会が変化するということは、目標が立てにくいということです。これまで正解だったことがそうではなかったり、これまでのやり方が通用しなかったりといった場面に、今まで以上に直面することになると思います。ただ、その場にじっとしていては波に流され、飲み込まれます。まずは、“変化”を受け止めながら、必要に応じて自己修正していくことが大切です。そのための大切な考え方を話します。
みなさんには、自分が今立っている位置があります。何もしないで動かずにいれば、そこから見えるものは何も変わりません。一歩踏み出すことで、立ち位置が変わり、今まで見えなかったものが見えるようになります。もっと言うと、行動することでマイナスに思えた状況の中にプラスの要素を見つけられることもあるのです。
この「立ち位置を変える」という意識は “変化のことです。まずは、「できない」「めんどう」「難しい」と言いたくなる気持ちをおさえて、自分の立ち位置を変えてみてください。そうすると、今まで見えなかったものが見えてきます。できない理由を考えるより、できる方法を考えるようになります。これが“進化です。
さあ2学期です。みなさんは、どう立ち位置を変えて、自分が見る景色を変えますか?例えば、勉強のやり方を変える、勉強の量を変える、部活の自主練をしているならそのメニューを変える、何でもいいのです。立ち位置を変えて、何が見えるようになったかをいつも意識してほしいと思います。そして、そこでつかんだものを離さないようにしてください。みなさんの「本気の自分」が、いろんな場面で、いろんなかかわりの中で、たくさん見られることを楽しみにしています。その経験が、みなさんの人生の景色を変えていくのです。