美術工芸館には、美術部によって作り上げられた「想像の壁」(壁画作品)があります。
2022年2月、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった時期に、美術部顧問の川島源次郎先生が、
「自分たちにできることは何か。」という問いを部員の生徒たちに投げかけました。
戦争や平和について全員で考えた結果、
一般的に言われているような、「戦争反対!」や「どちらが良い悪い」という意見を発信するのではなく、
自分たちにできることは、まずイメージ(想像)することである。
という結論に至りました。
イメージすることは美術部の生徒にとっては作品を作る最初の作業でもあり、
また、戦争について考えたことをきっかけに、いつも相手のことをイメージ(想像)することの大切さを感じました。
そこで、もともと本校卒業生(東京藝術大学大学院修了)の河口彩さんが描いた飛行機の壁画作品のあった美術工芸館の壁に上書きする形で「IMAGINE」(想像の壁)という作品を制作しました。
ウクライナ侵攻以前に描かれた河口さんの作品を活かしながらあえて上書きで制作することで、想像することの大切さを表現しています。