心理学科では、心理学基礎・応用領域の教育を充実させるため、分析用ノートPCや大画面モニタを購入し、研究と学習ができる環境作りを一歩前進させると共に、社会貢献できる心理学教育の展開を目指し、社会人講師の招聘など実社会との接点を増加させました。また演習の充実や就学前から卒業時までの継続教育の保証を行うために、教員に共通の副読本を配付すると同時に、相互での情報交換の頻度を上げました。学外では国際的研究会のコーディネートの役割、海外での学会参加など、教育・研究活動の場を広げました。本年度からは社会の生涯教育に応えるコースとして「生活心理コース」に代わり新たに、「教育心理コース」を設置しました。また学生の学習支援プログラムとして「ひらけ!サイコロジーΨ」を開始しました。国家資格「公認心理師」については成立後対応できる体制を準備しています。今後は更に社会貢献できる充実した心理学の教育研究活動と出張講義などの広報活動の拡大を図っていきます。子ども発達学科では、小学校教員養成課程が完成年度を迎え、2014年度事業計画に示した項目については一応の形は整いました。「子ども学」についても2巡(幼稚園教員養成開始後8年)したことになり、本科目についての認識は学科全教員へと繋がり、高い教育効果をあげています。その成果は、ミッションチャイルドにおける卒業研究発表会においても確認できました。本年度から小学校および幼稚園教員養成課程に新たに「特別支援教員養成課程」と大学院に「発達教育学専攻修士課程」を設置しました。このことにより、本学科の目指す教育活動の大枠が完成することとなり、さらなる発展・充実を図っていきます。今後は小学校課程関連科目、特別支援教員養成課程、保育系科目の充実を図り、子ども学フィールドワーク等、本学科の特異的教育科目を充実させます。また一泊研修を独自のプログラム内容で行い、学科のさらなる充実を図っていきます。原口芳博人間関係学部長 員70名)が新に加わり、2年生を含めて学部開設から二年目を迎えました。受験者も順調に増え定員を確保することができました。国際英語学科52名(定員50名)、国際キャリア学科81名(定約270名の学生が学びを共にしています。本学部の使命は「グローバル人材の育成」であり、将来リーダーとして社会で活躍できる女性の育成を目指しています。ご承知の通り多くの大学が同様の目標を掲げて学部・学科を新設しており、今後この傾向はさらに加速するものと思われます。少子化を迎え大学は存亡の危機にあります。学生募集に有利な領域はビジネスチャンスと捉え、全国で同じような学部・学科が生まれます。このような中にあって、教育の質がどこまで保証されるのか、また、教育目標が大学の建学の精神とどう関係するのかなど、本質が問われてくるでしょう。今年は敢えて「原点回帰」という言葉を選びました。本学は1885(明治18)年にアメリカ人宣教師ジェニー・ギール先生によって「英和女学校」として開設されました。先生は39歳の若さでした。この年は旧藩校修猷館が県立修猷館(男子校)として開館した年です。当時の修猷館は英語専修学校であり、夏目漱石も五高教授時代に授業を視察しています。そうした時代にあってギール先生は女性が「新しい生き方を見つける学校」の創設に全力を尽くしたのです。グローバルな視点に立つ、しかし、ローカルな特性を捨てることなく自己を育む。グローバル・スタンダードを身につけつつ、自身が立つ足下の文化を大切にする、その時揺らぎのない自律した個人が誕生することでしょう。創立者ギール先生の「凛とした生き方」を覚え、本学に与えられた使命を再確認したいと考えています。個々の活動報告に替えて、原点回帰についてお話しした理由はここにあります。最後に自戒の言葉を述べて終わります。凛として、生きるは人の道にあり。浮き足立つことなかれ。ことばに終わることなかれ。国際キャリア学部長 細川博文人間関係学部の教育活動と展望国際キャリア学部原点回帰2014年度 心理学科卒業研究発表会 7Mission No.112福 岡女 学 院大 学福 岡女 学 院大 学
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